2017~2021年のイベントや活動の一部をご紹介します。
子どもたちにとっては、楽しい行事ですが、
実は人生にとって、とても大切なことを学ぶ学習の場のでもあるのです。
- 「自然から学ぶ」
- 「ちょっと怖くてもチャレンジしてみる」
- 「自ら行動して結果を受け止める」
そんな原体験が満載なのが、ネイチャリングルームのイベントです。
自然から学ぶ(Learning from Nature)
ネイチャリングルームのコンセプトでもあります。
昨今の経済成長、人間生活の高度化に合わせて、環境破壊が進み、将来は人間の生活自体も脅かされる危機が迫ってきていると言われます。
そんな中、「子どもたちに自然を好きになってほしい」という願いがあり、このコンセプトを押しているということありますが、これだけではありません。
自然との共生がますます求められる世の中になっており、何かを抑制する、制限することで危機を回避するという風潮があります。
しかし、もっと自然保護、環境保全を前向きに捉え、自然から学び、活用していく。
カモノハシの口の形をした新幹線やマグロの泳ぎ方を真似た潮力発電機など、人間が自然から学び活用した事例は多くあります。
さらには、自然から学ぶことを通じて、物事の本質を見抜く力を養ってほしい。
自然体験活動を通じて、観察力、洞察力、創造力、考える力も養いたい。
そんな思いから、ネイチャリングルームでは、このコンセプトで様々な自然体験活動を行っています。
最近の脳科学の研究によれば、人は物事を理解したり、ヒラメキが生じるとき、大脳新皮質に蓄えられた過去の経験や知識を総合的に関連付けしていることが明らかになっています。
学力偏重の教育は、非定型の経験、知識が圧倒的に不足するのではないか。
学校テストの点はとても良く、難しい入試問題が解ける、そこに偏ってしまうと、
子どもたちの人生にこれから訪れるであろう非定型の課題や問題を克服していくための基本的能力が欠如してしまうのではないか。
いわゆる学力を上げるために、子ども時代にしかできない貴重な体験をする機会を奪っているしまっているのではないか。
なんで世界有数の科学技術大国で経済大国であった日本からは革新的なサービスや製品が生まれなくなってしまったのだろうか。
それは、もしかしたら、子どもたちの大学への進学率が上がることと私立中学の進学率が上がっていることと関連しているのではないか。
そんな疑念を抱いているからこそ、ネイチャリングルームでは、「自然から学ぶ」を大切にしているのです。
ちょっと怖くてもチャレンジしてみる
小さなチャレンジをして成功したとき、これが自信になり、自己肯定感につながります。
この経験もこれからの社会にとってとても大切なことだと考えています。
ビジネスの世界で言われるPDCAという言葉、多くの方がご存知だと思います。
Plan(計画)→Do(実行)→Check( 評価)→Action( 改善)
というスパイラルですが、計画をしている間に、世の中が変わってしまう、ビジネスチャンスが失われてしまう。というのが、昨今のビジネスです。
PDCAの代わりに、OODAということが言われ始めています。
Observe(観察)→Orient(状況判断)→Decide(決断)→Act(実行)
という考え方です。
この考え方は刻々と変わる状況を的確に判断し、速やかに実行していくというものです。
PDCAが大きな組織で意識決定して、大きな物事を動かすときの考え方だとすれば、OODAは現場レベルで小さな最善手を打ち続けていくというものではないかと理解しています。
つまり、現場レベルでも自己責任に基づき、最善なことを考え判断し、決定し行動する。
なぜこうなったのか、それは科学技術などの発展により大きな組織でなくても、大きなことができるようになってきたからだと思います。たとえば、核廃絶を訴えノーベル平和賞を受賞したNGO組織、ICANはわずか3名でした。
企業活動には様々なものがあります。たとえば、人事、総務、経理、広報、調達、製造、販売です。しかし、サービスや人工知能などの技術の進化によって、体力をかける必要がなくなってきています。たとえば、メガバンクが数万人規模でリストラ策を発表したのも記憶に新しいです。つまり、企業としては、コアな部分だけあれば、ビジネスが成り立つという時代です。
裏を返すと、これからの子どもたちはビジネスの世界で生きていくためには、コアな部分になれる能力を身につけなければならないということです。
コアな部分に求められる資質・能力は、独創性と実行力ではないかと思います。
ちいさなチャレンジは、自分が試してみようと思ったことを、実際に実行するという
独創性と実行力を養う訓練なのです。
自ら行動して結果を受け止める
人の意思や行動を変えるのは難しいが、自分を変えることは自分の意思でできる。
だからこそ、すべての行動の結果の責任が自分にあると受け止めて、良くても悪くても結果を受けとめ、改めるべきところは改める。
こうした行動習慣も、人が成長するのに重要なことではないかと思います。
逆に、結果の責任を、人の責任にしたら、その時点で、その人がその結果から学ぶことはなくなる。
子どもたちにとって、失敗の原因を自分に求めるのは、辛いことだということは良くあります。
「誰々が余計なことをしたから」
「本気じゃなかったから」
「どうせつまらないから」
こんな言葉が子どもたちから聞かれることもありますが、
これを本心から思っていたら成長は期待できません。
ネイチャリングルームでは、
悔しくて表面的に強がりを言うことがあったとしても、
心の中では
「自分の責任で、結果がある。」
ということを受け入れられるような強い子を育てる取り組みをしています。